#010:ディミニッシュスケールの使い方(Date: 2012. 12.21)
コンディミというのは○7(Dominant7th)で、ディミニッシュスケールを使う事を日本では指しているようですが、その昔には、マイナーコード上で使う事もありました。
この場合、マイナーコードをディミニッシュコードと置き換えて変化をつけているわけですが、その場合は、そのコードのルートから全半全半、、という音の並びで、いわゆるコンディミの半全半全とは異なるので注意しましょう。
1)マイナーコードでディミニッシュスケールの例 その1
Sonny Stittの名演、Sits in with Oscasr Peterson Trioより I'll Remember Aprilの演奏を聴いてみましょう。
http://youtu.be/VHbwr4ieI2U?t=1m58s
2:00辺りで使っています。 コードはコンサートで、Gm7です。
2)マイナーコードでディミニッシュスケールの例 その2
こちらの方が古い演奏になりますが、Art Blakeyのジャズメッセンジャーズのアルバムから、Carol's InterludeというトラックのHank Mobleyの演奏になります。
このアルバムのハンクモブレーの演奏からは、多くのディミニッシュスケールの使い方が学べますが、ハードバップに先駆けてディミニッシュのサウンドを持ち込んだ名演です。
1:52あたりでDimを使っています。
楽譜では、13小節目で、コードはGm7ですが、Gのホールハーフディミニッシュを使っています。
コンサートでBの音はディミニッシュではないので、最初のみGmのメロディックマイナーと混在しているような感じですが
15~16小節は完全にGのホールハーフディミニッシュになっています。
現代ではあまりこのような使い方をする事はありません。
おそらく、当時は実験的な意味合いもあったかもしれませんし、○7で使うのに比べるとイマイチかっこよくないからみんなやらないだけかもしれません。
以下、ファンク的な使い方の例です。
ファンクでは○m7一発でソロをするようなことがよくありますが、その場合に勝手にディミニッシュコードに変えると変化が付いて面白く聞こえます。
演奏はキャンディーダルファーのバンドの古い演奏ですが、キーボーディストのソロの途中でDimコードを弾いています。
http://youtu.be/p_XO8pzDHf4?t=2m42s
コードはコンサートでF#m7ですが、F#dimでアルペジオを弾いています。
ソロの大半は、ブルーススケールとナチュラル6を強調したドリアンのサウンドあたりが中心ですが、ディミニッシュのサウンドが出てくるだけでアクセントになっていて、耳を引きますね。
あいにくスケール的な使い方の例ではないですがシンプルなアイディアで、マイナーコードをディミニッシュに変えて変化をつけるいい例ではないでしょうか?
前の例でもそうですが、このような事は主に、マイナーコードが長く続くところで効果があるので、そのような曲でたまに使ってみるのもいいのではないでしょうか???
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